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樋口清之 / HIGUCHI Kiyoyuki

日々から日々へ

Love and Joy / 2011.7.

時は流れる様に過ぎて行く。
明日があるから今日がある。
全ては積み重ねだ。

日々の生活に隠され、なかなか気づく事ができないが
私にとって、一番身近な存在の家族だってそうだ。
祖父母や両親が互いに愛し合い、思いやり、慈しみ
家族の生や死があったからこそ、今の家族があるのだと思う。
日々の営みの中で生まれる、互いへの思いや歴史の積み重ねが
家族という存在をよりかけがえのない物にするのではないかと思う。

私にとって、社会で成功する事や名声を手に入れることが幸福ではない。
かけがえのない家族と共に歩み、ありふれた日々を積み重ねて行く事が
私の幸せなのではないかと思う。

○作品仕様

プリント：アーカイバル・インクジェット・プリント
印画紙種類：ピクトラン　バライタ　
印画紙サイズ：Ａ4、Ａ3、Ａ3ノビ

作品点数：23点

雨降りの夜に…。

自分自身へ・・・そして誰かに向けて / 2011.12.

外は雨が降っている。
さして特別な事があった訳ではない。

濡れた街はいつもより少しだけ明るく見えた。
街を歩く。
大げさだけど希望の光を探すように。

やがて、光は次第に闇の存在を際立たせていく。
光と闇は隣り合わせ。
光さす場所へ行きたければ、闇を越えなくてはいけない。
先の見えない闇の先にも光は待っている。

信じて進まなければ、
…どこにも辿り着く事はできない。

○作品仕様

プリント：アーカイバル・インクジェット・プリント
印画紙種類：ピクトラン　バライタ　
印画紙サイズ：A3

作品点数：10点

fragment

Sha-gaku vol.4 / 2012.3.

いつの間にか彼女の物が増えている。
ある物はこれまでを語り。
ある物はこれからを語る。
日々生まれ、散りばめられていく
彼女のカケラ。
それを拾い集めて行く。
何でもない日常を変える特別なカケラ。

○作品仕様

プリント：アーカイバル・インクジェット・プリント
印画紙種類：イノーバ　スムースコットンペーパー　
印画紙サイズ：A3、Ａ3ノビ

作品点数：7点

fragments

Love and Joy again / 2012.7.

fragmentsとは日本語で断片という意味になる。私たちの日常は止める事の出来ない、
時間の流れの上に成り立っている。だから記憶とは、連続する時間の流れからある部分を
切り取った断片という事になる。

日々、大量に生まれる断片。印象深い物は簡単に切り取る事ができるが、そうでない物もある。
捨てられ、忘れられてしまう物も沢山ある。
特別な事など何もないように思われる日常の断片。
一つずつ拾い集め組み合わせる事で色々な思いを抱きながら生きていた事に気づく。

何も起こらない、ただの日常なんてないんだ。
小さくても、特別な日常を私たちは生きている。そんな気がする。

○作品仕様

プリント：アーカイバル・インクジェット・プリント
印画紙種類：イノーバ　スムースコットンペーパー　
印画紙サイズ：A3

作品点数：14点

0の概念

Hope for tomorrow / 2012.12.

僕達の命はいつ始まって、いつ終わるのか、どんなに考えても何も分からない。
でも、僕達の命はもう始まっていて、いつしか終わる日がやって来る。
それだけは分かっている。
不安になって色々と想像し一喜一憂する。
想像は想像で実態のない事。
何を考え、何を信じるか、それは一人一人の自由。

先の事は分からない。

全ては、その時が来たら分かる事。
それ以上でも、それ以下でもないのかもしれない。
この事だって、本当とは限らない。
全てに答えはないのかもしれない。
それでも、僕らは生きている。
いつしか0になるその日まで…僕らは答えを探す権利を持っている。
自分なりの答えを探せれば…それも悪くないなって今はそう思ってる。